小麦や大麦などの穀類に含まれるタンパク質のグルテン。パンなどを作る際に必要な粘り気をもたらしてくれるが、一方でセリアック病患者などグルテンにアレルギーを持つ人にとっては、死をも招く恐ろしい物質だ。スウェーデン・カロリンスカ研究所のHåkan Karlsson氏らは、グルテンアレルギーの母親から生まれた子供は、将来的に統合失調症などの精神障害を発症するリスクが約2倍になったという研究結果を、米医学誌「American Journal of Psychiatry」(2012; 169: 625-632)に発表した。