「明日は健康診断だから...」と食事の誘いを断る姿は健診の時期によく見る光景。血液検査で分かる血糖値、中性脂肪値などは、検査の前日夜から当日朝の食事に影響されるといわれているためだ。ところが、この絶食に疑問を投げかける研究結果が、米医学誌「Archives of Internal Medicine」(2012; 172: 1707-1710)に発表された。報告したカナダ・カルガリー大学医学部のDavinder Sidhu氏らによると、採血前の絶食時間が脂質値に及ぼす影響は小さかったという。同氏らは「日常的な血中脂質検査で、絶食は不要なことが示唆された」と述べている。