高血圧は、血液の流れの圧力が高まることで血管が傷みやすくなる。これがさまざまな病気の原因となるのだが、その一つで命に関わる脳卒中を「目」で予測できると、シンガポール国立大学眼科のYi-Ting Ong氏ら国際研究グループが、8月12日発行の米医学誌「Hypertension」(電子版)に報告した。具体的には、高血圧がもたらす網膜症(高血圧性網膜症)があるかどうか。薬などの治療で血圧がきちんとコントロールされていても、軽い網膜症で約3倍、中等度から重い網膜症で約2倍、脳卒中の発症リスクが高かったという。データは米国の研究「ARIC」のものを利用した。