東北大学医学系研究科の森悦郎教授(高次機能障害学)らのグループは10月30日、パーキンソン病患者で認知・運動障害が悪化していくことに関する因子(予後予測因子)を発見したと発表した。パーキンソン病は運動機能の障害が主な症状だが、闘病が長期にわたると約8割が認知症を併発するといわれている。森教授らは、認知症の発症前に見られる記憶や視覚、知覚の障害が、脳機能の低下(側頭、頭頂、後頭葉)に関わり、さらに3年後の認知や運動症状の悪化に関連することを発見。パーキンソン病の悪化の予測や認知機能障害に対する早期介入につながることが期待できるという。