急性高血圧症の死亡率、10年で増加

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 血圧が急激に上がり、微小血管や臓器に障害が生じる「急性高血圧症」の死亡率が、過去10年間で上昇していることが分かったと、東京医科歯科大大学院の研究グループが発表した。

 多くは上の血圧が180mmHg、下の血圧が120mmHg以上にもなる急性高血圧症は、一般的な高血圧症と比べ発症頻度は低いが、死亡率が高い。研究グループは、2010~19年に5000超の施設で登録された5万316人の急性高血圧症の入院患者(年齢中央値76歳、女性59.4%)のデータを解析した。

 その結果、入院中の死亡率は10年の1.83%から19年には2.88%に上昇していた。また、死亡リスクの上昇には、高齢、男性、低体重、慢性腎臓病に加え、急性高血圧症の病型のうち、心不全を引き起こす「高血圧性心不全」、腎機能障害が急速に進行する「悪性高血圧」が関連していた。一方、大規模病院での診療は死亡リスク低下に関与することが分かった。(メディカルトリビューン=時事)

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