善玉コレステロール値は、低過ぎても高過ぎても認知症のリスクを高める可能性があると、米国の研究グループが発表した。 研究グループは、2002~07年に健康調査を受け、当時認知症がなかった18万4367人(調査時の平均年齢69.5歳)を最長20年12月まで追跡。コレステロール測定値に基づいて五つのグループに分け、善玉コレステロール・悪玉コレステロール値と、アルツハイマー病および関連する認知症の発症リスクとの関連を調べた。 追跡期間中に2万5214人が認知症を発症。飲酒状況や高血圧、糖尿病などの影響を調整して解析した結果、認知症の発症リスクは、善玉コレステロール値が平均的なグループと比べ、最低値のグループで7%高く、最高値のグループでは15%高かった。一方、悪玉コレステロール値と認知症の関連はなかった。(メディカルトリビューン=時事)