東京都と広島県の小学5年生(1万6350人)および中学2年生(1万4927人)を対象とした調査から、学校生活に「楽しみ」がある生徒は抑うつ症状を示す割合が低い傾向にあることが分かったと、国立成育医療研究センターなどの研究グループが発表した。 日本では、小中学生の不登校や自殺が増加している。研究グループは、大規模調査に参加した子どものデータを基に、学校生活と抑うつ症状との関連を検討した。 その結果、抑うつ傾向が見られた割合は、「友人に会うこと」を「とても楽しみ」と回答した生徒では小学5年生が9%、中学2年生が14%だったのに対し、「楽しみではない」と回答した生徒では、それぞれ63%、75%と多かった。抑うつ症状は中学2年生でより多く見られ、「友人や教師に会うことが楽しみではない」「授業が分からない」と答えた割合も多かった。一方、抑うつ症状が学校生活によるものか、抑うつ症状によって学校生活に影響が出ているかは特定できなかった。(メディカルトリビューン=時事)