肩腱板の再断裂、栄養状態が影響か

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 肩甲骨と腕の骨を安定させる四つの筋肉が腕の骨に付着する部分を指す「腱板(けんばん)」。この部分が切れた状態「肩腱板断裂」の手術後の経過に、術前の栄養状態が関係することが分かったと、群馬大大学院の研究グループが発表した。

 研究グループは、65歳以上の肩腱板断裂患者143人を対象に、カルテデータを用い、肩腱板断裂手術後に再断裂が起きた割合と術前の栄養状態との関連を調査した。術前の栄養状態は、高齢者の健康状態や手術後の回復の予測に用いる「高齢者栄養リスク指標(GNRI)」で評価した。再断裂率は20.3%だった。

 術前の栄養状態を評価し、2年後のMRIで治癒したグループと再断裂したグループに分けて解析した結果、GNRIのスコアが高く、栄養状態がより良好な人ほど、再断裂リスクが低くなることが分かった。

 研究グループは「肩腱板断裂手術後の治癒には、より良好な栄養状態が必要であるとの可能性が示された」としている。(メディカルトリビューン=時事)

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