若者を対象とした実験で、オンライン上の交流があっても、孤立状態にあれば不安は増すことが分かったと、英国の研究グループが発表した。 研究グループは、同国の学校などを通じて16~19歳の男女40人を募集。〔1〕MRI検査や孤独感に関するアンケートなどを受ける〔2〕SNSなどのオンライン交流が可能な状態で最大4時間過ごす〔3〕オンラインを含め他者との交流ができない状態で同時間を過ごす―という三つの実験に参加してもらい、〔2〕〔3〕の実験中には孤独感に関するアンケートを1時間置きに行った。〔1〕~〔3〕の終わりに特定の画像を見ながら不快な音を聞いてもらい、不快感・不安の増減や、他者との交流状況との関連などを検討した。 その結果、〔1〕の時に比べ、〔2〕〔3〕では自己申告による孤独感が高まり、特に〔3〕で高かった。不快な音を想起する画像に対する嫌悪感も〔2〕〔3〕で増した。研究グループは、孤立がメンタルヘルスに悪影響を及ぼし不安を増幅させ、オンラインによる交流では改善に至らないと指摘している。(メディカルトリビューン=時事)