受診控え、世帯所得低い女性多く

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 コロナ禍にさまざまな社会活動が制限され、多くの人が医療機関の受診を控えたが、特に世帯所得が低い女性に多かったと、東北大などの研究グループが発表した。

 研究グループは、新型コロナの感染が流行した2020年、高血圧治療中の患者2832人を対象に、世帯所得が中央値よりも低いグループとそれ以外に分け、受診控えの傾向を調査した。

 その結果、低所得のグループでは所得の高いグループに比べ、受診を控えるリスクが2.03倍高かった。男女別に見ると、低所得女性の受診控えのリスクは3.14倍で男性の1.21倍を上回った。一方、21年以降は受診控えが減り、世帯所得による差も消失した。

 研究グループは、社会活動制限が高血圧患者の受診行動に影響を及ぼし、特に女性で顕著だった背景について「コロナ禍での女性の家事・育児負担の増加が影響した可能性がある」と指摘している。(メディカルトリビューン=時事)

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