メタボリック症候群の人や肥満者に対する保健指導(特定保健指導)について、事前に立てた目標を60%以上達成できていたのが2割にも満たないことが分かったと、大正製薬(東京都豊島区)が発表した。 同社は2024年9月、メタボ該当者や肥満者に保健指導を行っている保健師、管理栄養士ら716人を対象に、特定保健指導制度の実態についてアンケート調査を行った。 その結果、保健指導の現場では、9割以上の人がメタボ・肥満者に「食事指導」や「運動指導」を実施していたが、指導開始前に立てた目標をおおむね達成できている(60%以上)人は、17.2%にとどまった。 また、指導者の97.9%が保健指導に課題を感じており、60.6%が「改善が見られない」、60.5%が「指導対象者本人が『問題だ』と捉えていない」などと回答。生活習慣の改善や当事者に課題意識を持ってもらうことの難しさが浮き彫りとなった。(メディカルトリビューン=時事)