血糖値下げ、食欲抑える効果―2型糖尿病の治療薬

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 日本では550万人以上が糖尿病の治療を受けており、その多くが2型糖尿病だ。新薬の開発が著しい分野で、「GIP/GLPー1受容体作動薬」のチルゼパチド(商品名マンジャロ)が最近注目されている。イーヘルスクリニック新宿院(東京都新宿区)の天野方一院長は「強力な血糖低下作用や体重減少作用がありますが、副作用も比較的強く、正しく服用することが重要です」と話す。

▽週1回の投与で

 2型糖尿病では、過食や偏った食事、運動不足、肥満、加齢が原因でインスリンというホルモンの働きが低下し、慢性的に血糖値が高くなる。初期は自覚症状が出ないことも多いが、進行すると喉の乾きや多尿、体重減少、視力の低下などが表れる。

 長期的には血管や神経に問題が生じ、糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症など、糖尿病の三大合併症のリスクが高まる。

 治療の基本は「食事、運動、薬物療法の三つが柱。これらを患者の状態に応じて組み合わせることで、血糖コントロールを図り、合併症の予防と生活の質の向上を目指します」。

 マンジャロは、GIPとGLP―1という二つのホルモンに作用する世界初の薬。血糖値を下げるインスリンの分泌を促し、食欲を抑える働きがある。「従来の内服薬と比べ週1回の投与で済むため続けやすく、体重減少効果も期待できます。特に肥満傾向のある患者には有効です」

▽正しく服用を

 一般的な副作用としては、吐き気、腹痛、下痢、便秘などの消化器症状が報告されている。頻度は低いものの、低血糖、急性膵炎(すいえん)、胆管炎などの重大な副作用が起こるケースもある。また、▽過去にマンジャロを服用してアレルギー反応が出た▽1型糖尿病▽重症の感染症を合併している、などの患者への投与は禁じられている。

 マンジャロの保険適用は2025年8月時点では、2型糖尿病の治療に限定されており、肥満治療を目的とした場合は保険適用外となる。天野院長は「マンジャロと同じ成分を含む『ゼップバウンド』も肥満症に適応が認められています。糖尿病や肥満症の治療の選択肢は大きく変わりつつあります」と語る。(メディカルトリビューン=時事)

   ◇   ◇

 イーヘルスクリニック新宿院の所在地 〒160―0022 東京都新宿区新宿2の6の4 新宿通東洋ビル3F 電話03(5315)0514

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