手掌多汗症に対するETS の効果は術式により異なる‐T3遮断で外用療法を上回る発汗抑制
2015年09月19日 09:00
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手掌多汗症に対する治療の第一選択は,塩化アルミニウムまたはイオントフォレーシスによる外用療法とされている。無効例や重症例には手術療法である胸腔鏡下胸部交感神経節遮断術(ETS)が行われるが,外用療法とETSの有効性の比較については,十分な考察がなされていない。名古屋第二赤十字病院呼吸器外科部長の吉岡洋氏は,各治療法の有効性について後ろ向きに解析した結果,ETSの効果は術式により異なり,術後発汗量は第3胸椎(T3)に対するETSは遮断群で外用療法に比べて有意に少なかったと第23回日本発汗学会総会(8月28~29日,会頭=千葉大学大学院医学研究院特任教授,東千葉メディカルセンター神経内科部長・朝比奈正人氏)で報告した。