わが国の妊産婦脳卒中の実態が明らかに
Stroke誌に全国規模の調査報告
2017年01月18日 14:22
3名の医師が参考になったと回答
全国の脳卒中治療施設736施設を対象とした調査から、わが国の妊産婦における脳卒中の発症率や発症時期、病型別の予後などの詳細が明らかになった。京都大学大学院脳神経外科学講師の吉田和道氏らがStroke(2016年12月27日オンライン版)に報告した。約2年間の追跡データに基づく妊娠中および産褥期の脳卒中(以下、妊産婦脳卒中)の発症率は、分娩10万件当たり10.2件と推定され、欧米諸国や台湾などから報告されている発症率と比べて低いものであった。また、これまで妊娠は脳卒中リスクを高めると考えられていたが、今回の研究における発症時期の分析結果などを踏まえると、産後にリスク上昇が認められたものの、妊娠自体による脳卒中リスクは低いことが示されたという。〔吉田和道氏による解説はこちら〕