グルテンフリー食は「心血管にメリットなし」
2017年05月15日 07:20
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減量効果や美肌効果が期待できるとして、わが国でも人気のダイエット法の1つとして知られるグルテンフリー食。しかし、グルテンへの免疫反応が原因で発症するセリアック病患者を除けば、誰にでもグルテンフリー食が勧められるわけではない可能性が米・Columbia UniversityのBenjamin Lebwohl氏らによる研究で示された。米国の医療従事者10万人超を約26年間追跡した前向きコホート研究のデータを解析した結果、グルテン摂取量と冠動脈疾患(致死性および非致死性の心筋梗塞)リスクとの間に有意な関連は認められなかったという。同氏らは「グルテンの摂取量を制限すると、心血管に保護的に働くとされている全粒穀物の摂取量が減る可能性があるため、グルテンフリー食はむしろ心疾患リスクを高める可能性がある」との見方を示している。研究結果の詳細はBMJ(2017; 357: j1892)に発表されている。