突発性難聴の病態に動脈硬化が関連
2022年12月28日 16:59
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特発性突発性難聴(ISSNHL)は、突然発症する原因不明の感音難聴であり、患者のQOLを低下させる。治療はステロイドの全身投与や鼓室内投与が行われているが、治癒率は30~40%にとどまり、原因・病態は明らかになっていない。慶應義塾大学耳鼻咽喉科学教室の都築伸佳氏らは、ISSNHLに関する多施設共同後ろ向き観察研究を実施し、動脈硬化に関連する因子がISSNHLの重症化だけでなく健側の難聴とも関連していることをSci Rep (2022; 12: 21571)に報告した。内耳への血流障害を原因とするISSNHLの解明に、両側の聴力評価などが手がかりになる可能性があるという。