医師の労働時間の短縮は「医師の働き方改革」の重要な課題の1つだ。しかし外科医が少ない一般病院では複数手術の同時並行が難しく、予定/緊急手術の連続により時間外労働が深夜まで及ぶケースも少なくない。大和高田市立病院(奈良県)では、消化器外科医の業務負担減を目的として2023年1月に腹腔鏡下手術時のスコピストを臨床工学技士(ME)とする治療戦略を導入した。大和高田市立病院消化器外科部長(当時)/現・奈良県立病院機構奈良県総合医療センター消化器・肝臓・胆のう・膵臓外科肝臓・胆のう・膵臓担当部長の北東大督氏、大和高田市立病院病院⻑向川智英⽒らの消化器外科研究グループは、同戦略の有効性を後ろ向きに検討。「腹腔鏡下胆囊摘出術(LC)施行時のスコピストをMEとすることで、手術終了時間を早め、安全性を維持しつつ手術数を増やすことができた」との結果を第80回日本消化器外科学会(7月16~18日)で報告した。