厚労省、抗てんかん薬5剤の運転規制緩和へ

学会の要望受け、医師が個別に適否を判断

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 厚生労働省医薬局医薬安全対策課は昨日(3月17日)付の事務連絡で、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、ラコサミド、レベチラセタムを有効成分とする抗てんかん薬5剤について、添付文書「使用上の注意」の改訂を通知し、留意事項の周知を呼びかけた。今回の改訂は、日本てんかん学会からの要望書を受け、第10回薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(2026年1月28日開催)で検討された結果によるもの。(関連記事「てんかん患者の診断と運転への対処法とは?」)

一律禁止の記載を見直し

 抗てんかん薬使用中の自動車運転について、従来の添付文書では「眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること」と一律に記載されていた。

 これに対し、日本てんかん学会が添付文書の見直しを求め「抗てんかん剤の添付文書における自動車の運転等に関する注意喚起の改訂についての要望書」を提出。今回の改訂により、抗てんかん薬5剤(カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、ラコサミド経口薬、レベチラセタム経口薬)については日本てんかん学会作成の留意事項に基づき、医師が個別の患者の状態に応じ、自動車の運転等危険を伴う機械を操作することの適否を判断することが可能となる。

日本てんかん学会が定めた医師・患者向けの留意事項

 今回の添付文書改訂に際し、日本てんかん学会は「抗てんかん発作薬を服用しているてんかんのある人において、自動車運転や危険を伴う機械操作を行う際の留意事項」を策定した。

 医師向けには、発作が道路交通法の基準に基づき適切に抑制されているかの確認、発作誘発要因が生じている際の運転禁止指導、副作用出現時の対応指導などが求められる。また、他剤からの切り替えや用量変更後の観察期間、既に運転を行っている患者に対しての外来診察頻度および適否確認などが明記されている。

 患者に対しては、医師の許可なく運転しないこと、眠気などの自覚症状が生じた際には絶対に運転を行わないことなどが求められている。

 なお、①カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギンのてんかん以外の効能での使用、②ラコサミド、レベチラセタムの注射薬-については、引き続き従来の注意喚起が維持される。

 詳細は、日本てんかん学会公式リリースを参照されたい。

(編集部・小暮秀和)

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