アレルギー疾患の診療で最も重視すべき要点は、病因アレルゲンの検索・同定および回避指導である。そのために実施される皮膚テストは、即時に結果が得られ高感度かつ安価であるが、日本では広く普及しているとはいえない。神戸市立医療センター中央市民病院小児科医長の岡藤郁夫氏は、2021年8月に日本アレルギー学会が発刊した『皮膚テストの手引き』(以下、手引き)を踏まえ、各種皮膚テストを実施する上でのポイントなどを第59回日本小児アレルギー学会(2022年11月12~13日)で解説した。