大規模かつさまざまな患者を含む実臨床データは、臨床試験のエビデンスを補完するツールとして魅力的だが、ランダム化されていないために交絡の影響を受けやすい。そこで最近、ランダム化比較試験(RCT)のデザインを適用して観察データを処理するtarget trial emulation(TTE)という手法が注目されている。オーストラリア・OPAL Rheumatology社のClaire T. Deakin氏らはこの手法を用いて、新規にアダリムマブ(ADA)またはトファシチニブ(TOF)を開始した関節リウマチ(RA)患者で治療効果を比較。両薬の治療効果は同等であることがあらためて示されたとJAMA Netw Open(2023; 6: e2320851)に報告した。