JDDW 2024:海外との交流を活性化し、国際色豊かな会に

第66回日本消化器病学会大会 会長
北海道大学大学院 消化器内科学 教授

坂本 直哉 氏

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 JDDWは参加者が2万5,000人を超える国内有数の大規模な医学学術集会の1つです。1993年から消化器関連の学会が合同で開催してきた歴史があり、現在は日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会、日本肝臓学会、日本消化器外科学会、日本消化器がん検診学会が、それぞれの知見を共有する場となっています。JDDW 2024では、統合プログラムとして肝胆膵癌の集学的治療、高齢者がん診療、がん早期診断、そして実臨床に根付いたがんゲノム医療の現状と問題点について、5学会共同で議論を深められればと思っています。

 消化器診療における医療デジタルトランスフォーメーション(DX)では、デジタル技術によって変わる消化器診療の実態と方向性について理解を深めます。研究分野についても、オミクス解析やシングルセル解析などの最先端のデータサイエンスについても取り上げていきます。その他、肝臓疾患、胆膵疾患、上部消化管疾患、下部消化管疾患、がんなど、さまざまな研究分野の最新知見が各主題セッションで紹介されます。

 昨年度までの4年間、新型コロナウイルス感染症の流行による影響で海外の研究者との直接の交流が途絶えていました。また、海外渡航費の上昇などの影響で、若手医師が海外で開催される学術集会に参加する機運が低下気味です。そこでJDDW 2024では、コロナ禍前よりも敢えて多くの海外研究者を招き、英語で行う主題セッションも多く設定しました。若手医師をはじめ日本の研究者が海外の研究者と議論する機会を多く設け、国や地域を超えて知見や情報を共有するといった、国際的な交流をこれまで以上に活性化したいと考えています。

 多くの主題セッションの前後には、国内外の著名な演者が登壇する特別講演を行いますので、各セッションへの参加と併せて聴講することで、より理解が深まる構成になっています。このように、JDDW 2024は国際色豊かな会になりますので、可能な方は現地に足を運び、会場の雰囲気や演者との交流を楽しんでいただきたいと思います。また、主要セッションはオンデマンド配信で視聴できますので、オンライン参加の方だけではなく、現地参加の方も当日に聴講できなかったセッションを視聴するなど、有効に活用してください。

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