医師不足は英国における懸念材料だが、状況は悪化の一途をたどっているようだ。英国保健サービス(NHS)の最近の調査によると、ジュニアドクターの10人に4人ができるだけ早くNHSから離れたいという意向を持っている(When A Doctor Leaves: Tackling The Cost Of Attrition In The UK's Health Services)。慢性的な医師不足が近い将来に解消される見通しが立たない現在、将来医師になる医学生の退学を減らすことは重要課題である。英・University College London Medical SchoolのAsta Medisauskaite氏らは、英国の9地域のメディカルスクールに在籍する学生を対象としたWeb調査を実施。現在の精神状態(メンタルヘルス)に関する回答を解析した結果、「英国の医学生の相当数がメンタルヘルス症状を有しており、約2割が退学を考えている」とBMJ Open(2025; 15: e094058)に報告した。