国内の成人ウイルス性肺炎患者を対象とした多項目遺伝子検査におけるRSウイルス(RSV)の罹患率は、インフルエンザウイルスと同じ9%と報告されており、重要な原因ウイルスの1つである。しかし、RSVおよびヒトメタニューモウイルス(hMPV)の迅速抗原検査・遺伝子検査の保険適用は小児または入院例に限られ、成人のエビデンスは少ない。長崎記念病院(長崎県)内科・呼吸器内科の髙尾亮太氏は、成人ウイルス性肺炎の臨床的特徴についてインフルエンザウイルス肺炎とRSVおよびhMPV肺炎で比較した結果を第99回日本感染症学会/第73回日本化学療法学会(5月8~10日)で報告した(関連記事「成人の肺炎に関する話題~GLを中心に~」)。