高用量不活化インフルエンザHAワクチン(HD-IIV)は、標準用量の不活化インフルエンザHAワクチン(SD-IIV)と比べ、多様な入院転帰に対する優れた予防効果を示している。しかし、特定の心血管(CV)転帰に対する有効性や、心血管疾患(CVD)既往例における有効性については十分に解明されていない。デンマーク・Copenhagen University HospitalのNiklas D. Johansen氏らは、同国とスペインで行われたHD-IIVのランダム化比較試験(RCT)2件を統合した二次解析としてFLUNITY-HD研究を実施。その結果、SD-IIV群と比べ、HD-IIV群はCVD既往の有無を問わず有効性が高く、心不全入院などCV転帰の改善も示されたと、米国心臓学会(AHA 2025、11月7~10日)で発表した。結果の詳細はCirculation(2025年11月10日オンライン版)に同時掲載された。