ドライバー遺伝子異常を有さない非小細胞肺がん(NSCLC)の治療において、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)は重要な役割を果たす。しかし、現在ICIの治療効果を予測するバイオマーカーとして臨床応用されているのはPD-L1免疫染色にとどまり、代替または補完する新たなバイオマーカーの確立が求められている。国立がん研究センター東病院呼吸器内科医長の善家義貴氏は、第66回日本肺癌学会(11月6~8日)で肺がん治療におけるバイオマーカーとしての微小残存腫瘍(Molecular Residual Disease;MRD)の意義と課題について、最新の研究やエビデンスを紹介しつつ解説した。(関連記事「がん免疫療法時代のLiquid Biopsyの可能性」)