現在、日本で片頭痛予防薬として使用可能なカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)関連抗体薬は、18歳以上の成人を対象に臨床試験が行われている。しかし、医薬品医療機器等法(薬機法)では15歳未満を小児としており、その年齢ギャップである15~17歳への投与は臨床現場の判断に委ねられている。15~17歳の思春期症例にCGRP関連抗体薬は投与可能か。福井愛育病院(福井県)院長の石原靖紀氏は第53回日本頭痛学会(11月21~22日)で、小児科専門医、頭痛専門医、日本睡眠学会総合専門医という稀有な立場から、15~17歳の片頭痛患者に対するCGRP関連抗体薬の処方について解説した。