鎮痛剤と間違え強心薬を投与して90代の患者死亡「ダブルチェックしたが、機能していなかった」〔読売新聞〕
北海道千歳市立千歳市民病院は16日、入院中の90歳代の男性患者に看護師が薬を誤って投与し、死亡させる事故があったと発表した。伊藤昭英院長らが同日記者会見を開き、「患者の 冥福めいふく をお祈りし、ご遺族に深くおわび申し上げる」と陳謝した。
容器はよく似ており、保管場所も近く
発表によると、看護師は13日午前4時30分頃、ナースコールで痛みを訴えた男性患者に対し、点滴で鎮痛剤を投与しようとしたところ、誤って強心薬を投与した。投与開始から約20分後、心拍が異常に増加したことが確認され、誤って投与したことに気付いて投与を中止。救命措置を開始したが、男性は午前6時15分頃、心不全で亡くなった。病院側は男性の病歴や年齢、住所などを明らかにしていない。
伊藤院長によると、鎮痛剤と強心薬が入った樹脂製の容器はよく似ており、保管場所も近かったという。看護師は薬剤を保管場所から持ち出す際、別の看護師と複数で確認する決まりだったが、実際に確認した2人はいずれも鎮痛剤と勘違いしていたという。
伊藤院長は会見で「ダブルチェックはされていたが、結果的に機能せず、患者の死につながった」とし、「市民の生命や健康を守るべき病院でこのような事案が起こり、市民やご遺族に筆舌に尽くしがたいご心痛を与えて申し訳ない。再発防止に努める」と頭を下げた。
同病院は遺族に謝罪し、13日に千歳署に通報。第三者機関の「日本医療安全調査機構」にも報告を行った。近く医療や法曹の識者を含めた医療事故対策委員会を発足させ、原因究明と再発防止策の検討を行う。
同病院の島田和明事務局長によると、同病院では過去に点滴が漏れるなどの軽微なミスはあったが、患者が死亡する事故は少なくとも過去10年で初めてという。
(2026年3月17日 読売新聞)
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