慢性腎臓病(CKD)患者において、うつ病は合併頻度が高い精神疾患の1つである。CKDとうつ病の合併は、アドヒアランスおよびQOLの低下、透析や死亡リスクの上昇と関連するとの報告があるが、一貫した結果は示されていない。ドイツ・University Medical Center of the Johannes Gutenberg-University MainzのAndreas Kommer氏らは、同国のプライマリケアで治療を受けたCKD患者を対象に、うつ病との関連を検討する人口ベースの後ろ向きマッチドコホート研究を実施。CKDのない対照群と比べ、CKD群では10年間のうつ病発症率が有意に高く、特に薬物療法を要するうつ病リスクは2.63倍、60歳以下の若年患者では6倍超に上ったとの結果を、Clin Kidney J(2025; 18: sfaf186)に報告した。(関連記事「重度の抑うつで腎機能低下リスクが1.4倍」)