地域中核病院などでは、消化器外科が専門領域以外の救急診療を担うケースが多く、近年の全国的な消化器外科医の不足は地域医療を維持する上で課題となっている。中津市立中津市民病院(大分県)院長の折田博之氏らは、自施設における消化器外科医の労働実態調査に基づき働き方改革を実施。その結果、「情報共有ツール活用による引き継ぎの円滑化、休日/夜間救急の在り方の見直しなどにより、1カ月当たりの時間外労働の平均値を70時間超から約50時間まで減少できた。地域医療を維持する上で、医師に魅力のある病院づくりに取り組むことは不可欠である」と第80回日本消化器外科学会(7月16~18日)で報告した。