切除不能・局所進行の食道扁平上皮がん(ESCC)における一次治療の標準療法は同時化学放射線療法(CCRT)だが、近年では同療法と免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の併用による転帰改善が報告されており(Nat Cancer 2025; 6: 445-459)、新たな選択肢として注目が集まっている。中国・Sun Yat-Sen University Cancer CenterのMian Xi氏らは、切除不能・局所進行ESCC患者を対象に抗PD-1抗体チスレリズマブ併用の有効性と安全性を評価する第Ⅱ相多施設並行群間ランダム化比較試験EC-CRT-002を実施。「導入化学療法およびCCRTへのチスレリズマブ短期併用投与により、無増悪生存(PFS)、全生存(OS)の有意な改善が認められた」と欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2025、10月17~21日)で報告した。(関連記事:「チスレリズマブ、日本人食道がんに著効か」「切除不能食道がん、DpR 40%以上で予後良好」)