脂漏性皮膚炎は、頭皮、顔面、上体幹に発症する慢性かつ再発性の炎症性皮膚疾患である。標準治療のアゾール系抗真菌薬とコルチコステロイドには、血管拡張や皮膚萎縮などの副作用があり、長期使用には適さない。そのため頭皮症状に対しては、副作用や薬物相互作用の懸念が少なく患部に直接塗布できる薬用シャンプーが用いられるが、毛量や髪質などが異なる男女で効果に差があるか否かは十分に検討されていない。中国・China-Japan Friendship HospitalのLei Wang氏らは、同国の皮膚科外来を受診した脂漏性皮膚炎患者560例(男性233例)を対象に薬用シャンプーの有効性と忍容性を検討する横断研究を実施。その結果、頭皮の痒み、脂っぽさ、脱毛などの改善効果に性差が認められたとJ Dermatolog Treat(2025; 36: 2506676)に報告した。(関連記事「世界人口の4%が脂漏性皮膚炎」)