結節性痒疹(PN)は、重度の瘙痒感および結節形成を特徴とする慢性炎症性皮膚疾患で、患者のQOLに重大な悪影響を及ぼし、不安や抑うつなどの精神疾患の併存を来す。既存治療の効果は限定的であり、症状と疾患進行の両方に対処できる新たな選択肢が求められている。ドイツ・Münster University HospitalのSonja Ständer氏らは、中等度~重度の瘙痒感を呈するPN患者を対象に抗オンコスタチンM(OSM)受容体β抗体vixarelimab月1回投与の有効性と安全性を検討する国際第Ⅱb相プラセボ対照ランダム化比較試験(RCT)を実施。プラセボ群と比べ、vixarelimabを投与した3群では16週時における痒みスコアが有意に低下し、臨床的に意義のある改善例も多かったとJAMA Dermatol(2025年12月17日オンライン版)に報告した。(関連記事「痒疹:奥深い病態が開く新規治療の可能性」)