<第6回>高齢者の"かぜ"をあまく見てはいけない

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

83歳男性

 滅多に医療機関にかかることはなく,健診や検診も受けていない。今回,かぜを引いたため来院したという...

「"かぜ"をひいた」と来院した高齢者とは

 高齢者に限らず,一般の医療機関において新たな健康問題を有する(初診)患者として診療する機会が最も多いのは,"かぜ"であると考えられます。そのほとんどはウイルス感染症としての「かぜ症候群」(普通感冒,急性上気道炎)ですが,時に「かぜ症候群」以外であることもあります。さらに,"かぜ"をひいた高齢者の中には,滅多に医療機関を訪れない,普段は元気な方も含まれています。本稿では「"かぜ"をひいた」と来院した高齢者をどう診るかについて考えます。

木村琢磨先生

木村 琢磨(きむら・たくま)

北里大学医学部総合診療医学・地域総合医療学准教授,北里大学東病院 在宅・緩和支援センター長。

長野県生まれ。東邦大学医学部卒業,国立東京第二病院(現国立病院機構東京医療センター)で初期研修,国立病院東京医療センター総合診療科で後期研修,国立病院機構東埼玉病院総合診療科などを経て現職。

高齢者の臨床は「さまざまな症候・疾患への対応」「専門診療科への適切なコンサルテーション」「家族」「地域」を念頭に置く,「多職種との恊働」「継続性」を踏まえるなど総合診療医の持ち味を生かせる,やりがいのある領域であると考えています。本連載では,高齢者の臨床について横断的に考えていきたいと思っておりますので,先生方からの忌憚ないご意見をお待ちしております。

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