「イメージ写真」選びは難しい

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 テレビや新聞などでは「イメージ」の映像や画像とともにニュースが報じられることが多く、Medical Tribune ウェブでも一部の記事でイメージ写真を載せています。

最近の例を挙げると、2月8日に掲載した心血管病予防を目的とした食事に関する米国の学会の声明を紹介した記事で、野菜や果物などが並んだ、健康的な食卓を彷彿とさせる写真を掲載しました。

 文字だけより写真やイラストもあった方が、記事の主旨が伝わりやすいのではないかとの考えから掲載していますが、このイメージ写真を選ぶのが私は苦手です。毎回、記事を用意してからイメージ写真を選ぶ作業に入るのですが、その時には既にエネルギー切れで、吟味が足りなく、目に付いたものをつい選んでしまうことも。そのせいで、経口投与のワクチンの記事なのに注射の写真を選んでしまい、掲載後に読者からご指摘をいただいた苦い思い出もあります。

 先日取材した薬物報道ガイドラインに関する会見では、メディアで薬物を想起させるような「注射器」や「白い粉」などの映像や画像を使用すると、治療中の薬物依存症患者の渇望を誘発してしまうことを知りました(関連記事)。イメージ写真は記事の「付属物」程度に考えがちでしたが、今後はその影響力を忘れずに、適切な写真を選ばなくてはならないと感じました。

(岬りり子)

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