新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の主な死因の1つである急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に、重篤な免疫過剰反応である「サイトカインストーム」との関連の可能性が指摘されている。免疫システムが暴走を起こす危険な現象だ。このサイトカインストームを伴う重症COVID-19肺炎などの治療薬として、関節リウマチ(RA)治療薬のインターロイキン(IL)-6阻害薬や骨髄線維症治療薬のJAK阻害薬が有望視されており、開発企業が国内外で臨床試験に乗り出すと公表した。重症例への救いの一手となるか、今後の動向に注目が集まっている。