新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の収束が依然見通せない中、疾患や死の情報に日々接するという、いわば「異常が日常化された社会」にわれわれはいる。まさに「禍(わざわい)」としか言いようのない混迷した状況の下で、私たちが見落としている、あるいはあえて目を背けている諸問題について多様な視点から取り上げる。