第6回:主治医に向けられる患者の「怒り」
あなたは28歳の男性患者Aさんを担当していた。当初、治療は奏効し、病勢は落ち着いていた。Aさんはようやく病院とは距離を置いた生活に戻り、気持ちの上でも平静を取り戻していたところだった。将来の夢を語る彼の姿を見て、これから病気とは無縁の生活を送ってほしいと、あなたも心から思っていた。そして3年後、Aさんが経過観察で来院しCT検査を実施した。外来診察前に彼のカルテを開いたとき、肝臓に多発する腫瘍の所見があなたの目に飛び込んできて、思わずため息をついた...。
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清水 研(しみず けん)
がん研究会有明病院 腫瘍精神科 部長
1971年生まれ。精神科医・医学博士。金沢大学卒業後、都立荏原病院(現・東京都保健医療公社荏原病院)での内科研修、国立精神・神経センター(現・国立精神・神経医療研究センター)、都立豊島病院(現・東京都保健医療公社豊島病院)での一般精神科研修を経て、2003年、国立がんセンター(現・国立がん研究センター)東病院精神腫瘍科レジデント。以降、一貫してがん患者および家族の診療・ケアを担当している。2006年、同センター中央病院精神腫瘍科勤務。同科科長を経て、2020年4月より現職。日本総合病院精神医学会専門医・指導医。日本精神神経学会専門医・指導医。日本サイコオンコロジー学会登録精神腫瘍医。近著に『がんで不安なあなたに読んでほしい。 自分らしく生きるためのQ&A』(ビジネス社)、『もしも一年後、この世にいないとしたら。』(文響社)。









