見えてきた、コロナ禍がん患者の間接的打撃 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 研究の背景:がん患者の"受診控え"の問題に着目 以前、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック宣言後に、単純性虫垂炎と診断される患者が大きく減少していると指摘する研究を紹介した(「"コロナ禍で急性虫垂炎激減"が意味するもの」)。 この研究は、パンデミック宣言後の比較的初期に行われたものであるが、腹痛患者がCOVID-19に対する恐怖から、医療機関への受診を控えていることを示唆する結果が報告された。"受診控え"の問題がCOVID-19とは直接的因果関係がない急性虫垂炎の治療介入の遅れに結び付く懸念を指摘する内容であったが、この結果を通して、「社会は医療機関への受診をもはやリスクゼロと見なしていない」ということが透けて見えた研究でもあった。 そして、"受診控え"の問題は、「急性疾患の患者だけでなく、がん患者にも同様に発生しているのではないか」という懸念は当初より存在していたものの、その実態が判明するにはがんが進行するための時間経過が必要となるため、これまで明らかではなかった。 今回紹介する論文は、COVID-19流行拡大が消化器がん診断時の病期に与えた影響を評価した国内の研究である。本邦のがん患者が受けているコロナ禍の間接的打撃が、ようやく見えてきた。 Gastrointestinal Cancer Stage at Diagnosis Before and During the COVID-19 Pandemic in Japan. JAMA Netw Open 2021; 4: e2126334(関連記事「早期胃がん・⼤腸がんの診断数が減少」) 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×