糖尿病患者はいまだ短命、発症遅延が重要
研究の背景:糖尿病は寿命を短縮させる疾病だといわれてきた
日本糖尿病学会では、これまでに複数回「糖尿病の死因に関する委員会報告」を発表しており、直近の2016年の発表においては、同時代の日本人一般の平均寿命に比べて男性で8.2歳、女性で11.2歳短命であることが報告されている(糖尿病 2016; 59: 667-684、表1)。
表1.日本糖尿病学会の委員会報告などにおける男女別の死亡時年齢(男/女)

(J Diabetes Investig 2017; 8: 397-410)
世界でも同様の研究結果が報告されており、表2のように糖尿病患者では平均的には6年程度の寿命の短縮が報告されている。一見、日本人糖尿病患者における寿命の短縮幅が大きいようにも見えるが、これは方法論の相違(日本では糖尿病患者の死亡年齢と一般人の平均寿命を強引に比較しており、世界のデータのほとんどは同一コホート内での糖尿病患者と非糖尿病一般人との直接的な比較となっている)によるものと考えられる。
表2. 世界の糖尿病患者の寿命に関する報告

(山田悟氏作成)
ただ、日本のデータにせよ、世界のデータにせよ、考えてみれば、糖尿病発症年齢が若く、罹病年数が長くなると、それだけ寿命に対する影響も強くなるはずである。
このたび、診断年齢別での糖尿病の寿命短縮に対する影響がLancet Diabetes Endocrinol誌に報告され、50歳の糖尿病患者は(男女合わせて)、30歳の時に糖尿病と診断をされていたならば14年、40歳の時に糖尿病と診断をされていたならば10年、50歳で糖尿病と診断されたばかりならば6年、一般健常者よりも早く死を迎えるものとされた(Lancet Diabetes Endocrinol 2023; 11: 731-742)。糖尿病の発症を遅延させることの重要性を示す論文と考え、ご紹介したい。
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