6種比較!乾癬の精神症状に最も効果的な手法は?

認知行動療法やマインドフルネス療法など

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研究の背景:乾癬患者は不安やうつなどの精神症状が多い

 乾癬は皮膚や関節などに症状が出る疾患で、罹患率は1~3%とされる。皮膚症状は紅斑性局面や紅斑性丘疹に銀色の鱗屑を伴うのが特徴である。乾癬は高血圧や心血管障害、悪性腫瘍などの重篤な合併症と関連するが、精神衛生への影響も重大な問題となっている

 具体的には外見を気にしたり、疾患を破滅的に考えたりして不安、うつ状態、アルコール依存症に陥ったり、自殺念慮を持ったりする。一方、心理社会的な問題が乾癬の悪化や再燃を生じさせることもある。また、痒みは睡眠障害を生じさせやすく、乾癬の悪化にもつながる。

 乾癬患者のQOL低下に対する心理社会的介入は、これまで複数の報告がなされているものの、いずれの心理社会的な介入がより効果的かは不明である。そこで今回、認知行動療法やマインドフルネス療法をはじめとした6種類の心理社会的介入が精神衛生に及ぼす影響を比較した報告を紹介する(J Dermatolog Treat 2025; 36: 2427321)。(関連記事「〔動画で解説〕治らない皮膚症状、その先を診る」)

羽白 誠(はしろ まこと)

はしろクリニック院長。大阪大学大学院招聘教員

1986年大阪大学医学部卒業。1991年大阪大学大学院(皮膚科学)で博士課程修了。1994年箕面市立病院皮膚科医長、関西労災病院皮膚科医長、1999年大阪大学大学院非常勤講師、2001年国立大阪病院(現国立病院機構大阪医療センター)皮膚科部長、2004年大阪警察病院皮膚科部長、2008年神戸女学院大学人間科学部非常勤講師を経て、現職(大阪大学大学院招聘教員は2005年から)。

羽白 誠
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