〔編集部から〕本連載は、主要医学ジャーナルに目を通すことを毎朝の日課としている医学レポーターが、SNS上での反響も踏まえ、毎週特に目を引いた論文5本をピックアップ。うち1本にフォーカスします。今回は1月19~25日に公開された論文からフォーカスしたのは「降圧薬配合剤 vs. 2剤併用」。その他のピックアップ論文は、末尾をご覧ください。 配合剤で治療開始できない日本、もどかしい思い? 欧米の高血圧ガイドラインでは、配合剤を用いた降圧治療開始が推奨されている。一方わが国では添付文書上の縛りがあるため、配合剤を用いた降圧治療の開始は不可能だ。もどかしい思いを感じている医師も多いのではないだろうか。 しかし、配合剤による降圧治療開始は2剤併用よりも本当に有用なのか。このたび、疑問を抱かせる成績が現れた。 ランダム化比較試験(RCT)SPRINT のデータを用いた後付け解析である。米国UT Health Sciences Center San AntonioのShreya Rao氏らが1月20日、Eur J Prev Cardiolで報告した。 特に目を引いたのが心血管疾患(CVD)への影響だ。過去の後ろ向き研究から示唆されている結果とは大きく異なった。 同じ成分を服用するのに、1剤と2剤という剤型の違いだけで、本当はどれほどの差が生じるのだろう。