<第14回>高齢者の"めまい・ふらつき"をどう診るか(上)

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

82歳女性。高血圧で診療所へ通院中である。数年前から「歩くと"ふらつき"がある」という...

鑑別が難しく、患者QOLに大きく影響する疾患

 日常診療で高齢者から"めまい・ふらつき"の訴えを聞くことがあります。"めまい・ふらつき"の原因が脳血管障害など重篤な病態であるのか、加齢に伴う生理的な範疇であるかを判断することは、医師にとって容易ではありません。一方、患者にとっては日常生活に影響する深刻な問題であり、「重篤な疾患が一定以上否定されれば安心」という側面だけでは捉えられません。

 今回から2回にわたって高齢者の"めまい・ふらつき"をどう診るかについて考えます。

木村琢磨先生

木村 琢磨(きむら・たくま)

北里大学医学部総合診療医学・地域総合医療学准教授,北里大学東病院 総合診療・在宅支援センター長。

長野県生まれ。東邦大学医学部卒業,国立東京第二病院(現国立病院機構東京医療センター)で初期研修,国立病院東京医療センター総合診療科で後期研修,国立病院機構東埼玉病院総合診療科などを経て現職。

高齢者の臨床は「さまざまな症候・疾患への対応」「専門診療科への適切なコンサルテーション」「家族」「地域」を念頭に置く,「多職種との恊働」「継続性」を踏まえるなど総合診療医の持ち味を生かせる,やりがいのある領域であると考えています。本連載では,高齢者の臨床について横断的に考えていきたいと思っておりますので,先生方からの忌憚ないご意見をお待ちしております。

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