自然気胸の再発率はどのくらいか?

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研究の背景:自然気胸は再発しやすい

 呼吸器内科医をやっていると、再発性気胸を日常茶飯事で経験するが、実は外科手術を受けていない自然気胸のどのくらいが再発するのか、いまだによく分かっていない。50%とまではいかなくても、数10%の患者が再発すると考えられているし、私もそう実感している。肺機能が悪過ぎるなどの例外を除けば、再発性気胸は基本的に手術することが望ましい。

 今回紹介するシステマティックレビューとメタ解析(Eur Respir J 2018年7月12日オンライン版)のコンセプトはいたってシンプルであり、原発性自然気胸(外傷性などの二次性のものは除外)ではどのくらいの患者が治療後に再発し、またどういう患者がその後気胸を再発するかというリスクを調べることである。

倉原 優 (くらはら ゆう)

国立病院機構近畿中央胸部疾患センター内科医師。2006年、滋賀医科大学卒業。洛和会音羽病院での初期研修を修了後、2008年より現職。日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本感染症学会感染症専門医、インフェクションコントロールドクター、音楽療法士。自身のブログで論文の和訳やエッセイを執筆(ブログ「呼吸器内科医」)。著書に『呼吸器の薬の考え方、使い方』、『COPDの教科書』『気管支喘息バイブル』、『ねころんで読める呼吸』シリーズ、『本当にあった医学論文』シリーズ、『ポケット呼吸器診療』(毎年改訂)など。

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