薬物療法を上回るというPCIの新たな意義 東京医科大学八王子医療センター循環器内科 田中信大 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ― 論文 ― 『FFRガイドPCIの5年アウトカム』(FAME2研究) (N Engl J Med 2018; 379: 250-259) 研究の背景:COURAGE試験結果の影響 FAME研究により、冠血流予備量比(Fractional Flow Reserve; FFR)を用いて経皮的冠動脈インターベンション(PCI)の適応を決定することで、従来の血管造影を用いた判断によるPCIよりも、その後のイベントを約30%減らし、予後を改善するばかりでなく、医療経済的にもメリットがあることが示されていた。このFFRをガイドとしたPCIは、冠動脈バイパス術(CABG)の成績にも匹敵することが期待され、FFRガイドPCI vs. CABGという研究案が浮上していたが(現在FAME 3研究として進行中)、安定狭心症に対する至適薬物療法(OMT)にPCIを上乗せしても長期的利益を認めなかった、COURAGE試験が報告されたことにより、「PCIはOMTと比べ予後を改善していないのではないか」という疑問に対する回答が必要となった。そこで行われたのがこのFAME 2研究であり、FFRにて有意狭窄と判断された病変を1つ以上有する症例を、PCIを行う群とOMTにより観察する群にランダム割り付けし、その後5年間の観察結果が報告された。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×