画像診断は5年以内に機械学習に取って代わる!

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 N Engl J Med2019; 380: 1347-1358)に「医学での機械学習」というわくわくするような総説(Frontiers in Medicine, Review Article)がありました。主著者3人のうち、2人はなんとGoogleの社員です。主著者のAlvin Rajkomarはハーバードで化学、物理の学位を得た後、2010年コロンビア大学医学部を卒業、UCSFで勤務後にGoogleに入社しました。現在Google BrainのArtificial Intelligenceの研究者です。

 NEJM総説「医学での機械学習」最重要点は下記13点です。なお数学関連は私が付け加えたものです。

  • 画像診断は5年以内に機械学習に取って代わる
  • 機械学習は医療の根本技術(fundamental technology)となる
  • Σ(X-M)を最小にするのは平均値
  • 予測値と正解値の近さの指標となる関数を損失関数という
  • 勾配降下法で損失関数を微分し最小とするパラメーター(学習率)を見つける
  • Alpha Goは未来価値Qを最大化する強化学習を行う
  • neural networkで隠れ層が1つ以上あるものをdeep learningという
  • 機械は患者予後を医師の経験よりも正確に予測できる
  • 患者自身によるデータの一元化が必要である
  • 電カル+機械学習で予測タイピング、音声入力、自動サマリー作成可能
  • 「教師あり学習」では無謬の教師が必要、ゴミ入力でゴミ出力となる
  • bioRxiv(バイオアーカイブ)で査読誌投稿前に情報共有可能

仲田 和正(なかた かずまさ)

仲田氏

 西伊豆健育会病院病院長。1978年に自治医科大学卒業、静岡県立中央病院(現静岡県立総合病院)全科ローテート研修、1980年に浜松医科大学麻酔科研修(4~9月)、静岡県国民健康保険佐久間病院外科・整形外科。1984年に自治医科大学整形外科、大学院、1988年に静岡県島田市民病院整形外科、1991年に静岡県西伊豆病院整形外科。

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