最先端の医療機器を備えて開業したい!

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

現在勤務している病院には最先端の医療機器がそろっており、迅速で客観的な診断に医療機器は欠かせません。開業するクリニックでも最先端の医療機器をそろえることは可能でしょうか?

診療コンセプトによっては武器にもなる!

 ご安心ください。診療コンセプトによっては最先端の医療機器をそろえることができます。

 まずは、私がコンサルティングした脳神経外科の事例を紹介しましょう。近年は脳神経外科の開業も珍しくなくなってきましたが、診療内容は手術でなく診断が主です。頭痛外来、めまい外来だけでなく、脳ドックなどの保険外診療を行うこともあります。脳神経外科で診断を行うには、CTまたはMRIが必須です。この事例ではMRIを導入することにしたのですが、価格は高いが性能に優れる1.5テスラにするか、価格が手ごろな永久磁石式の0.3テスラのどちらにするのか議論になりました。2種類をシミュレーションして悩みましたが、1.5テスラを導入している他クリニックの事例を徹底的に研究し思い切って1.5テスラを選びました。積極的に宣伝して、脳ドックの患者も狙っていくことを前提にした導入です。開業時に脳ドックを告知したところ、400人ほどの申し込みがあり、それを開業4カ月ぐらいで消化しました。開業当初から一気に患者数を増やす戦略が当たり、最初の1カ月で黒字になりました。

植村智之(うえむら・ともゆき)

株式会社日本医業総研 東京本社 部長
大阪本社で多くの開業コンサル事例を積み重ねた後、東京本社の立ち上げを行う。現在、東京本社責任者として関東エリアで100件超の診療所開業をサポートし、その全てを成功に導くための指揮を執ってきた。また、経営力で勝負できる開業を支援するため、医院経営塾を企画開発し自ら講師としても活躍している。
無理なく事業が軌道に乗るために必要な対策を積極的に取り入れた資金計画には定評があり、患者目線からのマーケティング調査に基づく立地選定と併せて、「成功コンサル」の領域を目指し日々ブラッシュアップを心がけている。
また、有徳の名経営者・稲盛和夫氏の人生哲学に感銘し盛和塾大阪に入塾。そこでの学びは、自社内だけでなく、クリニック開業における院長への的確なアドバイスや組織運営にもいかんなく発揮されている。座右の銘は「善思善行」。
同社主催の開業セミナー「医院経営塾」の他、各種開業セミナーで講演。医療関係誌での執筆も多い。『診療所開業』『医院経営塾』『診療所事業承継のすべて』他、共著作物多数。

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