川崎市立川崎病院呼吸器内科医の田中希宇人と申します。肺がん、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎などの呼吸器疾患を外来/入院で数多く担当しており、今年(2020年)に入ってから当院は感染症指定病院そして三次救急病院として重症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)も積極的に受け入れている状況です。 これまでは多くの肺がん患者さんの診断から治療、そして終末期の対応などに特に力を注いできましたが、この新型コロナウイルスパンデミック下では今まで通りの診療はできていません。そこで、肺がん診療の専門家として考えるところを「がん治療への影響と課題」「臨床での働き方の変化」「今後の第二波対策」に分けて考えていきます。