耐性化が進む知られざる性感染症

マイコプラズマ・ジェニタリウム感染症

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© Adobe Stock ※画像はイメージです

研究の背景:Mycoplasma genitalium(マイコプラズマ・ジェニタリウム)は、急激なスピードで薬剤耐性化が進んでおり、治療薬が限られる

 ニュースになっているためご存じの方も多いかもしれないが、現在新型コロナウイルス感染症に隠れて梅毒が流行中である。私が診察している性感染症の専門クリニックでは、年間300例近くの新規の梅毒患者が受診しており、実際に毎日のように患者が来院しているような状態である。梅毒に対してはペニシリンが非常に効果的であり、ほぼ100%治癒が可能である。そのため、梅毒は適切な検査と治療を行うことができれば、ほとんどの患者を治療することが可能となっている。 しかし、現在ものすごいスピードで抗菌薬に対して耐性化が起きてしまっている「性感染症」があるのをご存じだろうか。今回は、Mycoplasma genitalium(マイコプラズマ・ジェニタリウム)に関する最新論文を紹介したいと思う。

小堀 善友 (こぼり よしとも)

プライベートケアクリニック東京 東京院院長。2001年、金沢大学医学部卒業。金沢大学泌尿器科、米・イリノイ大学シカゴ校泌尿器科、獨協医科大学埼玉医療センター泌尿器科准教授を経て、2021年より現職。日本泌尿器科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、日本性機能学会専門医、日本性感染症学会認定医、日本性科学会セックス・セラピスト。著書に『オトコの「性」活習慣病』(中公新書ラクレ)、『妊活カップルのためのオトコ学』(メディカルトリビューン)、『今日の診断指針第8版「男子性発育の異常」』(医学書院)など。

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