1975年:東京の世界医師会総会に警官隊出動

昭和50年10月23日号

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

新聞キャプチャ

 1975(昭和50)年10月23日発行のMedical Tribune紙の1面トップを飾ったのは、光化学スモッグに関する基礎研究を紹介する記事でした。米国の研究グループが行った動物実験の結果、肺には光化学スモッグに対する優れた適応性があり、継続的に曝露されてもある程度は自己防衛できること、ビタミンEに肺保護効果があることが判明しました。

 日本で光化学スモッグ注意報などが最も多く発出されたのは、この2年前の1973年(延べ日数300日)。医学新聞のトップ記事になるほど、光化学スモッグは重大な環境問題でした。時代は変わり、現代の大気汚染の主役は黄砂やPM2.5。その医学的問題に迫ることが現代のMedical Tribuneの使命になっています。  

 2面では、東京で開催された第29回世界医師会総会の写真付き記事に目が釘付けになります。「医療資源の開発と分配」をテーマに、29カ国約700人の代表が討論を行いましたが、この催しに反対する全日本医学生連合、青年医師連合などの過激な医学生・若手医師グループが会場に押しかける一幕も。武見太郎会長に面会を求めて気勢を上げたものの、警官隊に排除されたと記事は報じています。

 東大安田講堂陥落から6年。医学部闘争はピークを過ぎたものの、熱い時代は続いていたようです。

「Medical Tribuneが報じた昭和・平成」企画班

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