心理療法の副作用を考える
研究の背景:副作用があるからと薬を忌避する人がいる
世間では、薬による治療に対しネガティブな意見がしばしば見受けられる。最近の紅麹コレステヘルプ問題でも、コレステロールを下げるならスタチンを服用すればよいのに、不純物を含むサプリメントを選ぶとは、医師には理解しがたいところであるが、それでもサプリの方が良いと思う人も多いのであろう。
精神科領域でも、薬ではなくカウンセリングで治してほしい、という希望を持つ患者は少なくない。そこには、「薬は副作用がある、カウンセリングは副作用がない」という暗黙の前提があるのではないだろうか。
しかし、精神療法(心理療法)にも当然ながら副作用は存在する。
心理学的介入の有効性については、多くの研究があり、議論の余地はないが、薬などの治療については必ず有効性とともに安全性が研究されるのに対し、心理学的介入の臨床研究では有害事象がきちんと評価されないことが多かった。
今回取り上げる総説は、心理学的介入における有害事象の定義、評価、および現在の研究状況をまとめたものである(Psychother Psychosom 2024年7月29日オンライン版)。
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加藤 忠史(かとう ただふみ)
順天堂大学精神医学講座主任教授。1988年東京大学医学部卒業、同病院で臨床研修、1989年滋賀医大精神医科大学講座助手、1994年同大学で医学博士取得、1995年米・アイオワ大学精神科に留学(10カ月間)。帰国後、1997年東京大学精神神経科助手、1999年同講師、2001年理化学研究所脳科学総合研究センター精神疾患動態研究チームリーダー、2019年理化学研究所脳神経科学研究センター副センター長を経て、2020年4月から現職。
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